Maker Faire Tokyo 2012に出展したゲームのようなもの。
工大祭(東工大の文化祭的なもの)にオシロスコープでゲームをするTan'iTechを展示した後、「やっぱりカラーのゲームがやりたい」という短絡的な理由でVGAディスプレイを使用したゲーム機の制作に着手しました。
外観は
某大学の図書館っぽくしました。外側のアクリル部分はレーザー加工機で、内部の基板3枚は基板加工機で作成しました。


回路図(1枚目のみ)
回路は3枚の三角形の基板を縦に結合して成り立っており、ピンヘッダ(電源・信号)とボルト(GND)で接続されています。(2枚目は当初8つのAVRで3Dゲームを作ろうとした際の名残り)

マイコンはAVRを4つ使用し、
・mega64A(VGA信号出力、マスター)
・mega64A(VGA信号出力、スレーブ)
・mega328p(ゲーム処理)
・tiny2313(効果音再生)
で処理を分担させています。
mega64Aは
・mega328pからスプライトの位置を受け取り、メモリに書き込む
・メモリのアドレスを動かしてVGA信号を出力する
の2つの動作を交互に行わせることで、描画の高速化をはかっています。
また、マスターはVGAの同期信号を(常に)出力し、スレーブはマスターの同期信号に合わせてRGBの信号を出力します。
また、クロック信号は全体で20MHzとしています。これにより、1ピクセルあたり2クロック(アドレスのインクリメントとアドレスの出力でそれぞれ1クロック)で出力することで、VGAの最低解像度640x480pxの設定で水平方向の解像度を512pxで出力することができます。
性能は以下の通りです。
•解像度:640x480px
•VGA垂直周波数:60Hz
•画面解像度(VRAM):256x192px
•フレームレート:12くらい
•色調:8bit(赤2bit、緑3bit、青3bit)
回路は
を参考にしました。

実際に展示した感想は、
・技術ネタはウケがあんまりよくない
・内容が内容だけに、単に自作ゲームを展示してるようにしか見えない
・それ目当てで寄ってくるちびっ子には面白さがいまいち伝わらない(ゲーム部分をあまり丁寧に作っていなかったため)
があり、色んな意味で経験になりました。
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